未来の地図帳をGISで図化(予告編)

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今回は講談社新書『未来の地図帳 人口減少日本で各地で起きること』を題材とします。

このシリーズは『未来の年表』の続編です。『未来の年表』では高齢化社会を中心に、将来の日本はこうなるだろうという点をわかりやすく解説するものでした。そして未来の地図帳として今度は地域に焦点を当てて解説するものです。

そこで今回のテーマはこの本に出てくる図の一部を、データを集めから自分で行って、GISで再現してみようと思います。

 

GISの操作については、以前にも紹介した技術評論社『Illustrator+無料アプリでここまでできる!クリエーターのための[超速]地図デザイン術』を使います。

参照する箇所は6章を参照しながら行います。

 

図化する統計データ

掲載されている図(日本地図)のほとんどが、国立社会保障・人口問題研究所が行った「日本の地域別将来推計人口(平成30(2018)年推計)」によるものです。それ以外のもの(外国人統計など)は対象外とします。

統計データはこちらにあるものからダウンロードします。3の「男女・年齢(5歳)階級別の推計結果一覧(Excel)」と2の結果表のうち、「結果表1総人口および指数(平成27(2015)年=100とした場合)(Excel)」と「結果表2_3 年齢別人口および指数(平成27(2015)年=100とした場合)65歳以上人口(Excel)」を使用します。

 

 

ここで問題が発生

あとはデータを集計して、GISデータと結合しようとしたのですが、問題が発生しました。データを扱うときは、よく説明を読まなければと反省

①政令指定都市の行政区分がそれぞれ違う

国立社会保障・人口問題研究所の説明に下記の文言が記載されています。

「推計の対象とした地域は、平成30(2018)年3月1日現在の1県(福島県)および1,798市区町村(東京23区(特別区)および12政令指定都市※の128区と、この他の766市、713町、168村)です。 また、地域別の推計値の合計は、「日本の将来推計人口(平成29年推計)」(出生中位・死亡中位仮定)による推計値に合致します。※12政令指定都市とは、推計に必要な行政区別のデータが得られた政令指定都市(札幌市、仙台市、千葉市、横浜市、川崎市、名古屋市、京都市、大阪市、神戸市、広島市、北九州市、福岡市)を指します。

つまり、政令指定都市では行政区別のデータが取得できた都市とできなかった都市があります。関東地方であれば、千葉市は「行政区別のデータが得られた政令指定都市」に記載があるので、行政区ごと(中央区、花見川区・・・)のデータがあるが、さいたま市は記載がないため、さいたま市全体のデータになります。(中央区、大宮区・・・別のデータはない)

現在日本に20の政令指定都市があり、上記12の政令指定都市は行政区別のデータと記載されているので、行政区別のデータが得られなかった政令指定都市は8つです。その政令指定都市は「さいたま市」「相模原市」「新潟市」「静岡市」「浜松市」「堺市」「岡山市」「熊本市」になります。

そうなるとGISの図も政令指定都市によって行政区がわかれているものと、わかれていないものを事前に用意しなければなりません。

⇒この8つの自治体はGISの行政区域を市単位に融合しておきます。

 

②福島県の取り扱い

こちらは本の最初にある折込図を見てすぐわかるのですが、福島県については県単位のデータになります。(市町村ごとのデータはなし)

こちらも国立社会保障・人口問題研究所の説明に記載されています。

⇒福島県はGISの行政区域を県単位に融合しておきます。

 

③福岡県那珂川市の取り扱い

福岡県那珂川市は2018年に市制化されました。そのためGISのデータは市制化後の那珂川市(コード:40231)になっていますが、人口問題研究所のデータは市制化前の那珂川町(コード:40305)になっています。

⇒統計データのコードを変更しておきます。

 

④不明箇所及び北方領土の取り扱い

GISのデータに境界不明と北方領土が含まれますが、結合データが存在しません。地図の色分けの際は、これらの箇所は無色(または白)になります。

 

 

データ集計後

ひとまず人口問題研究所のデータを集計しました。次回からGISの操作を行いたいと思います。

参考までに結果表のものは以下のように行いました。(本の記載とも確認しました。)

結果表1からのデータ

結果表2からのデータ

→修正しました。

 

 

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